桐の素材と特徴
キリ(桐、学名:Paulownia tomentosa)
ゴマノハグサ科(あるいはノウゼンカズラ科、独立のキリ科 Paulowniaceae とする意見もある)キリ属の落葉広葉樹。漢語の別名として白桐、泡桐、榮。
(wikipediaから抜粋)
なぜ桐がいいの?
桐は日本国内の木材としては最も軽いとされています。 湿気を通さず、割れや狂いが少なく、さらに虫や腐食に強いという 特徴もあり、古くから高級木材として重宝されてきました。
かつて日本では女の子が生まれると桐を植え、結婚する際にはその桐で箪笥を作り、嫁入り道具にするという風習がありました。
桐の生長は15~20年、成長が早く、ちょうど 娘が嫁に行く年齢に伐採ができる木なのです。また、桐は発火しづらいという特徴もあるため、箪笥の他に金庫などの内側にも用いられます。
桐の性質・特徴とは?
1.虫がつきにくい
桐の抽出成分の中には虫を寄せ付けない成分が含まれています。そのため、乾燥した桐材には虫がつきにくいと言われており、収納した着物をノミやダニなどの虫から守ることができます。
2.湿気に強い
外部の湿度が高くなると、桐はその湿気を吸って膨張し堅くなり、たんすの中に湿度の高い空気が届くのを防ぎます。たんすの中は常に乾いた状態を保たれ、衣類を湿気から守ってくれるのです。
3.割れ・狂いが少ない
桐は割れにくく、変形しにくいため継ぎ目などにすき間ができにくく、いつまでも美しい姿を保ち、収納した着物を守ります。
4.腐りにくい
桐には防腐剤になるタンニンという成分が含まれているため、桐のタンスは腐りにくく、特別な手入れをしなくても長く使い続けることができます。
5.軽くて地震にも強い
桐タンスは軽くて頑丈にできており、大きさの割に重心が低いため、大きな地震の最初のひと揺れも持ちこたえることができます。万が一倒れても、軽量なので周囲に与える被害は少なく済みます。
6.火に強く燃えにくい
桐は熱伝導率が低いため、火災の際に表面が炭化しても中まで火が回るには長い時間がかかります。また、消火時の水を吸収することにより木が膨張して引出しの隙間を塞ぎ、水の侵入も防ぎます。